「もう、まじ意味わかんない。うっぜぇ!!消えろ、いますぐ消えろよ。二度と顔見せんなっつーか、もう国外に行け。っつーか地球外に逝け!!!酸素の無いところでもがき苦しめ!」
校内放送で、3−Cにだけ流したい台詞かも。
あたしは特に考えずに職員室へ向かった。
扉を開ける前に中から聞こえてきた大量の泣き声を不思議に思いつつ中に入る。
「せんせぇー大好きな昼ごはんをはや食いしてまで来てあげたんだから、つまんないようだったら落とし前つけてもらうよー」
「・・・」
冗談交じりではいっていくと、そこは職員室じゃなくて葬式会場くらい雰囲気が重たかった。どこか悲しげに金八はあたしの名を呼び、うつむいていて、やっぱ外に聞こえていた泣き声はさっき対立した3Cの女達だった。
「熊井・・・お前は本当にどうしようもない奴だなあ!!」
「いや、ねぇ遠藤先生、まだが100%悪いって決まったわけじゃ・・・」
「坂本先生!何をおっしゃってるんですか!うちの生徒がこんなに傷を作って、かわいそうに・・・」
「いや、ですからね、」
「熊井さん!今回の事件はどういうつもりですか!こんなにC組の生徒を怪我させて!」
遠藤、金八、北、金八、教頭の順番でそういう。
「・・・は?」
もしかして、3C女子と、あたしが呼び出された理由って、何か関係ある?え、しかも3C女子達はさっき異常にぼろぼろだった。ただ単に土塗ったりしてるだけで無傷だと思うけど。
今の状況がうまく飲み込めず、はぁ?と思っていれば、金八が校長室に呼ばれた。
「は?じゃないでしょう!昼休みに3C女子を屋上に呼び出して、扉の前に仁王立ちして屋上から出られないようにしたんでしょう!」
「それで『おまえらC組目障りだから』とかいって皆に殴りかかったって!ほらみなさい!女子達、皆ぼろぼろで、可哀想に・・・!PTAや教育委員にどう説明すればいいのやら・・・!!」
「はぁ!?」
あたしは思い切り睨んでやった。
「せんせぇ!うっ、私たちぃ、ひっく、本当に、怖くて、喧嘩なんて怖くって、したことなくって、叩かれたの、初めてでえ、うっぐ、学校にもう来るの、怖いんですう!」
「熊井さん、が、怖いんですう!」
私も怖いですう!!、私も!
道田を筆頭にそう言い出した。
「あらまあかわいそうに!!」
教頭、消えろ。
「そうか、あたしが怖いか。じゃあ・・・お前等が学校くんな!」
「熊井いいいい!」
なんだよこんちくしょー。
てか、道田のおもっくそ嘘泣きは何!?先生も気づけって!喧嘩なんて怖くってってゆうけどこのまえ、白鳥中学の頭張ってた女(屋鍋だっけ?)とタイマンはって勝ってたジャン。まあ、屋鍋なんてよわっちいから勝つのは当たり前!
あたしは、つよおい男子高校生にか相手にしないので、中学校の自称不良の間では桜中の頭は道田って言うことになっててすごく不愉快だというのに。
「うぜーよ。あたしがこんな格下相手にするとでも?っつーか、あたしが呼び出したんじゃなくてお前等が呼び出してきたんだろうが!!」
あたしが道田に向かってそう怒鳴ると「きゃあ怖い!」なんて乙女みたいな言葉を出して3Cのクソ女どうしでしがみつく。
「和田さんの処分は今、金八先生と校長で、決めています。もう少し待ってなさい。」
「処分も何も、あたしやってないって!」
「反抗もいい加減止めたらどうですか!」
「そうだぞ熊井!これが高校なら退学だったんだぞ!」
あーあ、うっぜえ。何、あたしを処分する気?悪くもないあたしが処分ね!受けてやろうジャンコノヤロー!でもあたしの無実がわかったとき、あたしんたらPTAとか教育委員界とかに訴えてやる!っつーか、PTAって何?ピンチだ!助けて!アンパンマン!の略?くっだらねえ。
そして、話が終わったのは6時間目が終わったころ。結局あたしは3日間の謹慎処分を食らったのだった。大量の課題とともに。3Cが職員室から出て行くとき、最後に道田がこっちをみて馬鹿にしたように笑っていたのをみて、少しだけ久々に本当にキレそうになった。
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「、本当に、お前がやったのか?」
あたしは明日から3日間謹慎。今から強制帰宅と自宅学習となったため金八と二人で教室を出て荷物をとりに行く途中に担任はそういった。
「・・・するわけないじゃん。3C道田があたしを呼び出したんだってば!不良気取りだとか男好きだとか散々言われたんだよ!向こうが先に手出してきたの!」
「そうか・・・はやり返さなかったんだな?」
「・・・最初は我慢してたよ。あたし女には手出さないって決めてるもん!・・・でも、2発だけ殴っちゃった。」
「あちゃあ!!」
金八はそううなだれた。
「あんな弱い遅いの当たるとか思っても見なかったんだって!」
そうこうしてるうちに教室に着いた。勢いよく扉を開けるとちょっとうるさかった教室が一気に静かになって、あたしを見つけた伸太郎がすごく心配そうな顔で小走りになってそこから席の近かった真佐人が勢い良く椅子からたってちょんまげが揺れた。
伸太郎を押しのけて、あれ?さっきまで居なかったしゅうが来てるじゃん、とか考えながら鞄をとりに席に戻った。伸太郎は心配、な表情のままその場で体だけあたしのほう向けて見つめていた。
鞄を持ってもう一度伸太郎の目の前を通り過ぎる直前で立ち止まり、あたし独特のにっと言う笑顔を見せ、教室に向かって指を3本立てた。
すると、直明が「スリーピースなんてだせぇぞ!」とちょっと笑ったので教室が和んで伸太郎もなんだよ、とため息をついた。安堵したところ悪いけど、あたしはそういう意味でやったんじゃない。
「三日間、謹慎、だって。」
はああ!?と皆が声をあわせて言うもので、深く今は話したくなかったし、それじゃあまた4日後に会いましょう!と言い、部屋を出た。
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