「見事なまでに完璧遅刻!The☆寝坊女!熊井!参上」
そして、ベッドの上で叫ぶ。もうこれは現実逃避だ。
「どうして起こしてくれなかったんだ!!兄貴!」
一瞬時計と外を見てびっくりした。
時計は3時前をさしていて、外は夕日がかったオレンジ。朝じゃない雰囲気丸出しだ。
「10回くらい起こしたぞ!」
「そうか!それは良かった!さらば!」
それだけ行って慌てて学校へ向かう。
今日は確か先日決まったソーラン節の着る奴?みたいなのもらう日じゃなかったっけ?
やべぇ!あたしだけ本番体操服とかになったらどうしよう!
これこそC組の女にわらわれる・・・!
いつもは歩きだけど今日は特別だから大丈夫!って勝手に決めて禁止されている自転車に跨った。
歩きでは15分くらいで着くが、いつもより回り道回り道回り道!!!で5分くらいで学校に着いた。
一応自転車は近くの公園に止めておいて学校に飛び込んだ。
靴を慌てて履き替えて階段に登ってる途中だ。
さ、なんていいわけしよっかな!
ろうかを今年1番の速さではしる。
すこしだけこけそうになった。
あれ??B組がやたら静かだ。
おかしいとおもって教室に飛び込むと金八先生の寂しい背中がみえた。
「あれ?!先生、皆は-?」
あたしがいきなり話しかけるとビクっとしてこっちを向いた後、目を床に向けた。
「あぁ・・か・・。」
「遅刻しちゃいました!で、皆は?体育館かどっかにいるの?」
皆の机にはちゃんとかばんが吊られてある。
「いやぁ・・なんというかな。よし、もう!帰りなさい!ほら!遅刻にしておくから!」
「え、えぇ!?まじで!」
きた瞬間に帰れて・・!!
でもまぁいいやと思って適当に返事して帰った。
帰り際に明日はちゃんと来なさい、といわれてそれにも適当に返事した。
(何があったんだろう・・?)
流石にそれまではわからなくって。
金八先生の目は少し悲しみ混ざりで、余計に心配になる。
あたしも3Bなのに、あたしだけしらないって、いやだな。
考えているといつのまにか川原を歩いてた。
(…あ゛、チャリ忘れてきた。)
あたしってドジ★なんておもって引き返そうとしたが、前方に3Bと思われる集団発見。
なんだか、揉めてるようにも見える。なんつーか、いつもの雰囲気じゃねぇの。
自然と足はそっちにむかう。
「あ、!」
誰かがそう言って皆一斉にこっち向いた。
「や、やぁ!元気かい?皆の衆!」
ぎこちなくあたしが言うと伸太郎がこっちに来てため息をついた。
「お前なぁ・・何してたんだよ、こんな時間まで…。こっちでいろいろあったっつーのに。」
「あぁ、C組の女呼び出して牛裂き・・・って冗談だよ!寝坊!起きたら3時前だった!」
言ってる途中で皆の目が白くなってきたので言いなおした。
何?あたしが言うと本当に聞こえるって?失礼な。
「で、何してるってこっちが聞きたいね。」
あたしが聞くとみんなは答えた。
ボイコットしてるって。
「はぁ!?あんたらガキか!?--って中3はガキか。
ボイコットって、本当情けない!」
あたしがひとりでつっこんだりしてると言うとみんなは少しイライラしたようだ。
そんな顔されても困るってば!
「むかつくからボイコットって、ガキじゃん。このままズット授業ボイコットする気?
どうせ、ちょっと言われて当たってたかなんか図星で腹立って出てきただけでしょう?考え方がガキ臭いのよ!」
「うっせーよ!!」
あたしがそう言うと伸太郎がキレた!
助けて長州◎力―!(2回目の登場)
「でも、あたしもの言う通りだと思う。」
「あたしも!」
ウガや典子が言った。
同意してくれる人が居て良かった!!
「これってさ、内心点とかに響かないのかな…!」
・・すこしまとまってきたところで有希が言って皆血の気が引いた。
「ひびくだろうねぇ!たのしいくらいにひびくでしょう!人のことは決していえないけどご愁傷様でぇーっす!」
そして、皆一斉に「帰る」「帰る!」とか言い出して学校の方へ歩き出した。
伸太郎は、すこしひきとめつつも、けっきょくは、みんなしぶしぶかえることになったとか・・・。
まぁ、これで良かったのか?
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